エピソードガイド
【1巻〜5巻】


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1巻  【JCリスト】 【WJ本誌での作者コメント】 【Amazon】

1-1「始末書の両さんの巻」
東京は葛飾区・亀有公園前の派出所。ここに勤務する両津巡査長(両さん)は、仕事中 競馬中継に熱中したりノラ猫に拳銃を乱射したりとハチャメチャな警察官だ。新しく派出所へやって来た後輩の中川圭一巡査と共に、一般市民をも巻きこんで 両さんの大暴れが始まる。
・記念すべき第1話。1976年4月期の「ヤングジャンプ賞(※)」入選作(週刊少年ジャンプ(WJ)1976年25号で発表)として同年29号に読切掲載された、秋本治(当時・山止たつひこ)先生の漫画家デビュー作です。(※当時 WJで募集されていた漫画賞。後に創刊する雑誌「ヤングジャンプ」とは無関係)
・WJ本誌掲載時はサブタイトルはなく、コミックス収録時に「始末書の両さんの巻」と付けられました。
・主人公の両さんと中川君が初登場。また、
寺井さんが名前のみ登場しています。
・両さんは当初フルネームが出て来ず、劇中で下の名前“勘吉”が明らかになったのは
14-4(1979年初出)。作者・秋本先生の談話によると、当初は設定自体されていなかったようです。
《扉絵:派出所へ近付く男性(本編に直結)

1-2「下町の青年警察官の巻」
あまりの暑さで勤務に全く身が入らない、両さんと同僚の戸塚。昼寝中の同僚・寺井に無理やり立番をさせ(?)街へと繰り出すが、二人の、常に騒動あり…。
・読切の掲載から4ヶ月後(WJ 1976年42号)、連載作品として新たにスタートした第1回目のエピソード(サブタイトルが第1話っぽいですよね)。こち亀は この号以降 1号も休載することなく、40年後の2016年42号まで連載を継続しました。
・戸塚金次・寺井洋一両巡査が初登場。
《扉絵:派出所前(本編に直結)

1-3「祭りとフータローの巻」
無銭飲食で派出所へ連れて来られた、酔っ払いのフータロー家族のいる田舎に帰りたいが金が無い…と涙ながらに訴えるフータローに、両さんは金を渡してやる。その後 寺井を連れて香取神社のへ遊びに行った両さんだが、そこには…。
・初期の名セミレギュラーキャラ・フータローが初登場。
《扉絵:派出所前(本編に直結)

1-4「亀有の少年の巻」
ソバと間違ってタバコを一箱ほおばってしまった両さん。気分が悪くなって寝ている所へ、幼い兄弟が遊びに。あしらって帰そうとする両さんだが、イタズラな兄弟にすっかり翻弄される。
・両さんの永遠のライバルにして父親的存在・“部長”こと大原大次郎巡査部長が初登場(今話では名前は出て来ず、姓は2-6・名は38-5で判明)。
《扉絵:日本刀を抜く両さん》
・本誌掲載時は初のセンターカラー(扉絵のみ4色カラー)だったのですが、残念ながらコミックスでは別の絵にさしかえられました。この後も、10-2までに11枚あった本誌カラー扉絵(他に1-72-12-52-83-65-55-77-47-8)が、全てコミックス収録時に さしかえとなっています。WJ1977年2号(2-5)の扉は、新規カットを加えた上で2006年29号(153-8)の扉絵として再使用されました。

1-5「気のあうふたり!?の巻」
とある豪邸に入った泥棒。首尾よく盗みを進めていたが、そこへ両さんが住民調査に訪れる。主人のふりをして追い返そうと演技をする泥棒だが、両さんと話す内なぜかすっかり意気投合。さらに、屋敷へもう一人の泥棒が…。
《扉絵:両さん&水谷、街角にて(本編に直結)

1-6「派出所でお茶を…の巻」
交通事故の現場検証をする両さん戸塚。事故を起こした美人女子大生を、事情聴取と称して派出所へ連れこむ。下心バリバリで酒を飲ませる二人だが…。
大原部長の一人娘、大原(現・角田)ひろみ、女子大生として初登場。レギュラーキャラが殆ど歳をとらない こち亀においては珍しい、年齢を重ねてゆくタイプのキャラクターです。後には3人の子どもを育てる良き母親に。
《扉絵:派出所前に停まるパトカー(本編に直結)

1-7「早うち両さん!?の巻」
公園前派出所に戻ってきた中川と、彼が連れてきた交通指導取締りの冬本巡査。警視庁に射撃クラブの設立を目指す二人は、発砲件数で誰にも負けない両さんに顧問を依頼する。そんな中、派出所の前を暴走族が…。
1話ラストで北海道にトバされた中川君、初の巻頭オールカラー(WJ本誌(1976年47号)掲載時)で華々しく復帰。これが、連載開始後の本編初登場となります。(※本誌では、このエピソードの掲載前に45号の表紙にも登場していました)
・最初期のメインキャラの一人・冬本が初登場。
《扉絵:銃を構える両さん》

1-8「わたしは殺人犯…の巻」
夜勤中、タクシー運転手から酔っ払いの男を押し付けられた両さん中川。暴れる男に手を焼きながらも どうにか話を聞く段階まで持って行くが、男は途端に真剣な表情になり「女房を殺して来た」と言い始める。
《扉絵:派出所前(本編に直結)

1-番外編「山止たつひこ笑劇場 交通安全'76」
神風交通に勤務するタクシー運転手・村山しげるは、パワフルかつマイペース。車の調子が悪いイライラを客にぶつけるメチャクチャな勤務だ。そんな彼が、麻薬の取り引き現場へ向かう犯人を追う刑事を乗せ…。
・こち亀の読切(WJ1976年29号)と連載第1話(42号)の間(36号)に掲載された15ページの短編漫画。こち亀とは世界観を異にしますが、パワフルで男臭い主人公・ひたすらスラップスティックな展開など、初期こち亀と共通する要素は多く見られるように思います。
・主人公の名前は本誌掲載時及び初期単行本では「村上しげる」でしたが、何故か修整され現在の単行本では「村山」となっています。
・タイトルに冠されている「山止たつひこ」は、作者の
秋本治先生が こち亀初期の頃まで使われていたペンネームです(コミックスでは7巻初版発売時より改名)。
《扉絵:道端に停まるスポーツカー(本編に直結)

2巻  【JCリスト】 【WJ本誌での作者コメント】 【Amazon】

2-1「敵もさるもの!!の巻」
江戸川で釣りを楽しむ両さん中川だったが、近くの新葛飾橋(警視庁と千葉県警の管轄境界線)の上で交通事故。面倒な仕事をしたくない両さんは、管轄をめぐって県警の警官と火花を散らす。相手側へ同行した後、どうにか口論に勝った両さん。だが、千葉は電話もなければカラーテレビすら見た事がない、時間の僻地だった!?
・毒の多い初期こち亀では、千葉・新潟・大阪と、地方の人間が揶揄されるような展開も多く見られます(当時は少年ジャンプ自体も、今よりダーティな雰囲気を持っていました)。近年の こち亀と比べて違和感を持つ人も多いでしょうが、ディープなファンの中には、そういった面を含めた初期の猥雑さが好きだという人も多いようです。
《扉絵:ケンカする両さん&千葉県警の警官》

2-2「にくいヤツ!?の巻」※「にく」の上に「ヽ」が付きます。
派出所でスキヤキをすることになり、材料を買うため小学校からの募金に手を付ける両さん。だが宿題でレポートを書くため派出所を訪れた子ども達にバレてしまい、口止め料としてスキヤキを食べさせる事に。更にフータローまで参加して…。
《扉絵:火鉢にあたる両さん&中川(本編に直結)

2-3「12月24日雪…の巻」
今日はクリスマスイブ。部長寺井は家族と過ごし、中川戸塚はパーティーへ…と、夜勤の両さんは一人ぼっち。最初は強がっていたが、やはり少し寂しい。だが、そんな両さんを訪ねてくる人もいる。
・ドタバタコメディの こち亀に、初めて ほのかな人情味が。ここから発展した人情話系のエピソードは、後に こち亀の一路線として定着します。
《扉絵:銭湯(本編に直結)

2-4「タバコ屋の洋子ちゃん…の巻」
年末の大掃除に精を出す派出所メンバーだが、やっぱり両さんはスキを見て外でサボっている。成りゆきで子ども達の草野球に参加した両さんを中川が連れ戻しに来るが、両さんは更に逃亡。馴染みのタバコ屋へと向かう。
・こち亀初期のヒロイン、タバコ屋の娘・佐々木洋子ちゃんが初登場。当時はまだ15才・中学3年生でした。
・劇中で両さんが口ずさんでいる歌は、
曾根史郎のヒット曲「若いお巡りさん」(1956年)。1985年に発売された こち亀のイメージアルバム(LPレコード/カセットテープ)にも、さとまさのり氏の歌うカバーバージョンが収録されました。
《扉絵:派出所大掃除(本編に直結)

2-5「ナゾの男…の巻」
派出所を覗く怪しい老人。鬱陶しく感じた両さんは怒鳴り付けて追い払うが、その後 托鉢僧・出前持ち・屋台のラーメン屋と、怪しい人物が次々現れる。しかもそのどれもが、あの老人にどことなく似て…?
・警視庁の裏警視総監と呼ばれる(セリフより)水戸光夫 第九方面本部長が、お供の助山警部補角田警部補を連れて登場。この後のエピソードでも何回か登場しています。
《扉絵:両さんの背後に立つ水戸光夫・助山・角田》
・本誌ではセンターカラー(扉絵のみ4色カラー)でしたが、コミックスでは新規のモノクロ扉にさしかえ。本誌(WJ1977年2号・'76年末発売)で使われていた扉絵は、30年後(!)の2006年29号(153-8)で復活使用されました。

2-6「交剣知愛…の巻」
警視庁剣道大会へ参加のため中川と共に会場へやって来た両さんだが、駐車場で車をぶつけた岩田警部補とケンカになったり練習相手を叩きのめしたりと暴れ放題。更に、試合での対戦相手はあの岩田!
大原部長の娘・ひろみさんの当時の恋人、小林氏が登場(この話のみ)。娘を心配した部長&両さんの共同作戦で追い払われてしまいますが、もしこの作戦が失敗していれば後の角田英男氏との結婚・大介君桜ちゃんの誕生も無かったかも…と思うと感慨深い物があります(笑)。
・剣道着の記名から、
部長の名字が“大原”であることが判明。
・9年後の
43-10では「交剣知愛2の巻」が描かれていますが、タイトルと 剣道話である事以外に今話との関連はありません。
《扉絵:葛飾署前(本編に直結)

2-7「撃ちぞめの巻」
1977年 元旦。派出所で正月を迎えた両さんの元に、ホノルル市警に勤務する中川の友人・ポールがやって来る。そんな中、初詣に行った洋子痴漢にあったと聞いた両さんは怒って捜査に出動! ポールも協力(?)する!
・中川君の友人・ポールが登場。この時会えなかった中川君とは、13-5で再登場した時に顔を合わせています。
《扉絵:銃を構える両さん&中川》

2-8「伊勢神宮参拝の巻」
新幹線に乗り、伊勢神宮へ初詣に向かう両さん中川寺井の3人。警官であることを利用してタダで改札を通ったり車内で酒を飲んで大騒ぎしたりと、両さんは相変わらずのメチャクチャぶり。
・両さんは、新幹線に乗るのは これが初めてのようです。
・ラスト(博多駅のシーン)で、「東大一直線」の主人公・
東大通がゲスト出演。
《扉絵:両さんと新幹線》

3巻  【JCリスト】 【WJ本誌での作者コメント】 【Amazon】

3-1「消えた派出所!?の巻」
最近 火事が多い。不審火の疑いがあるので注意しろと部長からお達しを受け、夜の町へパトロールに向かう両さん。その耳に、早速「火事だぁーっ」の声が!
・ラストでは、派出所が火事で全壊してしまいます。23-4では劇的(?)に盛り上がった末 爆発した派出所ですが、この回ではスゴくアッサリ。
《扉絵:両さん&中川・夜勤中(本編に直結)

3-2「なめるなよ!!の巻」
バラックの仮設派出所に耐えられず、パトロールに出る両さん寺井。途中で会った冬本と一緒に当て逃げ犯を追跡・逮捕するが、冬本が車から離れた時、免許を持たない両さんを乗せたまま車が走り出し…!
《扉絵:派出所再建中(本編に直結)

3-3「しつこさ一番!!の巻」
新しく葛飾署に配属された、日系三世の美人婦警・ラム巡査両さん中川は、どちらが彼女を大巡行に連れて行くかで争い始める。争奪戦は次第にエスカレートして…。
・ラム巡査のモデルは、秋本先生が当時大ファンだった実在のタレント・アグネス・ラム
2-6で剣道着に書かれていた
部長の名字“大原”、今話では初めてセリフ(署内呼び出し放送)中で呼ばれています。
《扉絵:葛飾署(本編に直結)

3-4「再建の日!!の巻」
ようやく再建され、すっかり新しくなった派出所。だが、いきなり野球のボールが飛び込んで来て窓ガラスが割られてしまった。公園で野球をする子ども達を叱りに行く両さんだが、パワフルで したたかな子ども達にすっかり翻弄される。
《扉絵:新生派出所&所員たち(本編に直結)

3-5「執念の人たち!の巻」
子ども会の寒中水泳大会を警備する両さん中川部長。成り行きで模範として泳ぎを見せる事になったが、寒いのが苦手な両さんは中川に役目を押しつける。ところが中川はカナヅチで…。
・最近では あらゆるスポーツを華麗にこなす中川君ですが、この頃はカナヅチでした(ちなみに、麗子さんも初期の頃は ほとんど泳げませんでした)。
《扉絵:プールサイドで火にあたる両さん&中川(本編に直結)

3-6「この世を華とするために…の巻」
前話部長に手錠をかけられ、依然そのままの両さん。外そうと悪戦苦闘するが ことごとく失敗。ついには部長への復讐に目的が変わり、ケンカはどんどんエスカレートする。
・ひたすらスラップスティックでパワフルな一編。ドリフターズのコントに通じる物を感じます(笑)。
・現在のような人間離れしたパワーの描写は少ない初期の両さんですが、このエピソードではトラックにはね飛ばされて平気でいます(笑)。
・サブタイトルの元ネタは、1970年に発売された
橋幸夫さんの歌「この世を花にするために」。
《扉絵:手錠つき両さん》

3-7「テレビ出演の巻」(本誌・初期JCでは「射殺命令!?の巻」)
パトロール中にドラマ「太陽にうなれ」のロケ現場へ出くわした両さん戸塚は、警官役の俳優をニセ警官と思って殴り飛ばしてしまい、助監督らに役者と勘違いされたまま代わりに出演することに。更にテレビ局へ向かった二人は…。
・初期こち亀に頻繁に登場した実在のタレント・太田裕美さんが初登場(現在の単行本では名前をカット)。他に近藤正臣氏も出演しています。
・本誌及び初期単行本でのサブタイトルは「射殺命令!?の巻」。ラストで怒った
部長の言うセリフ「くーっ 両津たちがもどってきたら射殺しろっ!! もう許さんぞっ!!」(現在の単行本では「射殺しろっ!!」のみカット)から来ているのですが、セリフ共々、表現がキツ過ぎて変更になったと思われます。
《扉絵:レースゲームで遊ぶ両さん・中川・戸塚(本編に直結)

3-8「治安の戦士!?の巻」
江戸川の近くで行われる警備訓練に参加する派出所メンバー。全くやる気の出ない両さん戸塚はドサクサ紛れに訓練コースを外れてサボろうとするが、コースを知らない新米警官達が大挙してついてきてしまう。
《扉絵:訓練に向かう車(本編に直結)

3-9「ゴキブリと両津の巻」
なかなか止まない雨の中、派出所の真ん前で交通事故。仕事を嫌がって隠れる両さんだが、部長に見つかってシブシブ実況検分へ。適当に済ませて帰ってくると、戸塚の見つけた半年以上前のチョコレートが。両さんは、毒見がてら部長に食べさせてやろうと…。
・1977年当時世間を騒がせていた毒入りコーラ・毒入りチョコ事件(Wikipedia)が題材として扱われています。
・ラスト4ページは、本誌から単行本へ収録されるにあたって まるまる差し換え(展開・構図は同じ)。時間的な理由で絵が雑になったため 単行本で新たに描き直したものと思われます。
《扉絵:雨の派出所前(本編に直結)

4巻  【JCリスト】 【WJ本誌での作者コメント】 【Amazon】 ※話数表記の「4'」は、「派出所自慢の巻」削除前の初期版を表します。

4-1(4'-3)「怪盗・鶴の007号の巻」(本誌・初期JCでは「怪盗」が「快盗」)
指名手配中の泥棒・鶴の007号が亀有管内へ逃げこんで来たとの報告を受け、戸塚中川と、寺井両さんと一緒に捜索へ。しかし途中で友人に会った両さんは仕事を忘れて喫茶店へ入ってしまい、寺井は一人で007号を捜し回ることに。
・警官になって13年目、初めて犯人を捕まえるという寺井さんの初活躍編です。
・初期こち亀のセミレギュラー、駅前東口派出所勤務の
野口巡査長が初登場。
・後年にサブタイトルが改訂されたようです。理由は不明。
犯罪者に「快」の文字を使うのは不適切、との意見でもあったんでしょうか?
・話数表記の「4'-○」は、改訂前の版を表します。改訂前後の収録エピソード一覧は
こちらで。
《扉絵:麻雀に興じる両さん・中川・戸塚・寺井(本編に直結)

4-2(4'-2)「部長の悪いクセ…の巻」
女の子を派出所へ連れてきてお茶会をやろうという両さんの発案を受け、中川がナンパへと向かう。が、女の子が連れて来られた時には運悪く部長が帰ってきていた。両さんはゴマかす為、部長に酒を飲ませて酔わせようと画策する。
・大原部長の酒乱ぶりが明らかになったのも印象的ですが、現在はすっかり良識派となった中川君のプレイボーイぶりも必見(戸塚さん曰く“すけこましの中川”^^;)。
《扉絵:立番をする寺井(本編に直結)

4-3(4'-4)「タレント志願の巻」
夜勤中の両さんが作った夜食を、派出所に忍びこんだ少年が食べてしまった。昼から何も食べていなかったと話す少年は、芸能プロダクションの招待状をもらって田舎から出てきたのだという。
1-83-1に続く「夜勤パートIII」(WJ本誌(1977年19号)掲載時コピー)。
・冒頭で料理をする両さんのエプロンには、本誌及び初期単行本では
スヌーピーが描かれていましたが、現在の版では著作権上の問題かカット。しかし、P45の1コマ目(「こち亀大全集・カメダス」P448にも同じ絵)には足だけ残ってたりします。
《扉絵:両さん、料理中(本編に直結)

4-4(4'-5)「お犬様の巻」
自宅で飼えないを引き取ってほしいと子ども達から頼まれた両さん。飼い主を探して伝手をあたるが結局見つからず、派出所へ連れ帰ることに。だが、頭が良く部長らの言う事もよく聞く犬は「両津より役に立つ」とすっかり気に入られてしまう。
29-1までの長期(その後39-6143-7155-1等にもチラッと登場)にわたってセミレギュラーキャラとして活躍した“”が初登場。そのしたたかさで両さんをやり込めるキャラクター性は、既に確立しています。
《扉絵:派出所前で遊ぶ子ども達(本編に直結)

4-5(4'-6)「あつい一日…の巻」
4月とは思えない暑さに、一人で勤務する両さんはイライラ。道を聞きに来た老人に買い物を押しつけたりトランプの相手をさせたりと腹立ち紛れでやりたい放題をするが、実はこの老人は…。
・秋田から上京してきた大原部長親戚のおじさんが登場。…ですが実はこのおじさん、本誌及び初期単行本では部長のお父さんという事になっていました。55-5で「部長のお父さんは元 帝国大学(現 東京大学)の教授で現在は大田区在住」という設定が新しく出てきた際、辻褄を合わせるため改訂されたと思われます。
《扉絵:競馬中継を聞く両さん(本編に直結)

4-6(4'-7)「亀有大合唱!?の巻」
亀有公会堂で太田裕美のコンサートが開催。大ファンの両さん中川と共に警備を行うことになって大ハリキリだったが、会場にいた熱狂的ファンの青年とケンカになる。
・最初期からたびたび登場していた実在のタレント・太田裕美さんが、3-7を経て初の本格登場。
《扉絵:亀有公会堂前(本編に直結)

4-7(4'-8)「ガンマン両津!?の巻」
署の射撃訓練の日。両さんを標的にした個人練習を経て本番に臨むが、中川の大型拳銃(マグナム)を使ってしまい、騒ぎになって逃げ出すハメに。土手で引き続き射撃練習をしていた両さん&中川の元へ、今度は武装した強盗が逃走中との連絡が入る。
《扉絵:射撃訓練に臨む警官たち(本編に直結)

4-8(4'-9)「みあい狂騒曲の巻」
大原部長知人が、秋田から見合い話を持って上京してきた。誰か良い男性はいないか?と言われ、成り行きで両さんに話を持っていくことになった部長だが…。
・後半で、おもいきりオシャレをしている両さん。髭そりあとの無い両さんの姿は貴重です(笑)。
《扉絵:うなぎ屋の前(本編に直結)

4-9(4'-10)「ガッツマン両津の巻」
中川と一緒に子ども達の草野球を見ながらくつろいでいた両さん。ボールをぶつけられた事から子ども達と喧嘩になり、ルールを全く知らない野球で対決する事になってしまう。むりやり連れて来た部長戸塚寺井を加え、5人+1匹だけのチーム「亀有ケイカンズ」の初戦が始まる。
・今では あらゆるスポーツをこなす無敵ぶりを発揮している両さんですが、この頃は野球のルールを全く知りませんでした。「こち亀大全集・カメダス」(P637)では「とぼけていただけ(?)」という秋本先生の解説がありますが、とてもそうは思えません(笑)。
《扉絵:江戸川河川敷に停まるパトカー(本編に直結)

4-10(番外編)「野球狂の男の巻」
タクシー運転手の球野は、野球チーム・巨神の熱狂的ファン。巨神の調子が悪いと大暴れをするので、住民の苦情を受けた両さんが何とかしようと対策を練る。
・突然 前の話と絵柄や雰囲気が変わるので、面喰らった方も多いでしょう(^^;)。実はこのエピソード、1988年発行の豪華上製本「こちら葛飾区亀有公園前派出所 ─下町奮戦記─」の為に描きおろされた物で、「派出所自慢の巻」が単行本からカットされるにあたりページ数調整のため?新たに4巻に収録されたのです(当然「派出所自慢の巻」収録の初期版には、こちらのエピソードは載っていません)。描かれた時期に10年以上の差があるため、前話との違いもむべなるかな。結果として野球話が2話続いているのは、興味深い部分ではあります。
・本来のストーリー上は
11-7で初登場する秋本麗子さんですが、上記の理由で、現在の単行本においては このエピソードで初登場という形になってしまっています。こち亀をよく知らない状態で1巻から読み始めた人は、「この女性は誰?」と思ってしまうかも。
《扉絵:派出所に駆け込んで来る(本編に直結)

4'-1「派出所自慢の巻」
欠員補充として、“国境警備隊”の別名を持つ水元公園前派出所へ行くことになった両さん中川。だが ここの班長は、部下に自分を“隊長”と呼ばせ、常に軍服姿。玉砕精神を標榜するスパルタ式教育で、戦時中の帝国軍人を地で行く人物だった。好き放題にふるまう両さん達に怒った班長は、遂に堪忍袋の緒が切れ…。
・コミックス4巻初版では巻頭収録されていたものの、内容に問題があると判断されたのか現在発売されている版ではカットされてしまっているエピソードです。読みたい方は古本屋さん等を探してみて下さい。削除前の版(未確認ですが1991年春発行の69刷までと情報をいただいています)も相当数 出回っているので、見つけるのはそう難しくないと思います。
・水元公園前派出所の班長は、
11-7の扉絵(戸塚さんの後ろ)にも顔を出しています。
《扉絵:なし》
本誌掲載時の扉はカラー絵(酒を飲んで踊る両さん)でしたが、コミックスではカット。

5巻  【JCリスト】 【WJ本誌での作者コメント】 【Amazon】

5-1「取りしまり日よりの巻」
交通課の警官・大瀬の要請を受けて 交通取り締まりを手伝う両さん中川だが、いっこうに反省の色を見せない酔っ払いカーマニアの違反者たちに悪戦苦闘。さらには暴走族が近くに来ていることから騒ぎになり、違反者たちはドサクサに紛れて逃げ出そうと…。
《扉絵:ベーゴマで遊ぶ両さん・中川・戸塚(本編に直結)

5-2「身も心も軽く!?の巻」
衣替えで夏服になり、気分も軽快な両さん。調子に乗って、フータローの服を 暑苦しいからとハサミで切り刻んでしまう。
佐々木洋子ちゃんが、高校生になって友達と一緒に登場。
《扉絵:勤務引き継ぎ中(本編に直結)

5-3「スイカはいらんかね!?の巻」
駅前東口派出所の野口が、田舎から送られてきたというスイカを持って来た。「昔はよくスイカ割りをやったもんだ」と懐かしむ両さんだが、中川はスイカ割りを知らないと言う。ならば早速実践と、派出所前でスイカ割り大会開始!
《扉絵:派出所内(本編に直結)

5-4「富豪巡査・中川の巻」
非番の日、カウンタックに乗せられて中川の自宅へ遊びに行く事になった両さん。だが、想像を遥かに超える中川の大富豪ぶりに驚愕する。
・今や常識(笑)となった、中川君の大富豪ぶりが初めて明かされるエピソードです。
155-7で再登場するまで実に29年の間、中川君の妹・登志恵さんが本編中で顔を見せた“唯一”のエピソードでした。
《扉絵:街を走るカウンタック(本編に直結)

5-5「雨にうたえば…の巻」
雨の止まない日。派出所で、仕事もせずに遊びまくる両さん戸塚中川の三人。しりとり歌合戦や花札で盛り上がるが、途中から花札に参加した寺井が意外な強さを見せる。
《扉絵:プレスリー風 両さん》

5-6「でました18番!の巻」
両さん達の後輩、永井両巡査が他の署へ転勤するため、ニコニコ寮で送別会が開かれる事に。戸塚曰く「祭りごとにゃ生き生きする」両さんは、張り切って準備をする。
・両さんが住むニコニコ寮の、管理人のおばちゃん(後に吉原トメ(白浜カトリーヌ?)の名前が判明)が初登場。
・タイトルの「18番」は、両さんがラストで「
デンセンマン」のコスプレをして「電線音頭」の替え歌を歌う芸をさしています。こち亀の歴史を感じますね(笑)。
《扉絵:ニコニコ寮前(本編に直結)

5-7「大追撃!の巻」
中川邸に遊びに来た、両さん部長戸塚寺井の4人。射撃場で張り切って銃を撃つ両さんだったが、そこに泥棒が邸内へ侵入したとの知らせが! 偶然犯人と はち合わせした両さんは、追撃を開始するが…。
5-4に続いて、中川君の大富豪ぶりを知る事ができるエピソード。WJ本誌掲載時は、サブタイトルの前に「中川邸パートII」とつけられていました(後には7-9が「中川邸パートIII」とされています)。
《扉絵:走る中川&両さん》

5-8「ニコニコ両さんの巻」
お巡りさんの活動と題して、町会で上映する8ミリ映画を撮影する事に。自らの希望で主演となった両さんが奮闘するが…。
・タイトルの「ニコニコ」は、カメラの前だけで無理して笑顔を作る両さんをさしています。
《扉絵:派出所前で話す部長と町会の人々(本編に直結)

5-9「亀有でこぼこコンビの巻」
すっかり派出所に馴染んだ(4-44'-5)の)。買い物をこなす等、なかなかの活躍ぶりだ。一人なめてかかられ面白くなかった両さんだが、いざ協力してみると結構気が合い…?
《扉絵:両さん、銃を分解掃除中(本編に直結)

5-10「両さんありがとうの巻」
香取神社に幽霊が出たという知らせを受けて現場へ向かう中川。幽霊なんて信じないと強がっていた両さんだったが、幽霊に会ったと慌てて帰ってきた中川の話を聞き…。
《扉絵:暗闇に怯える両さん・中川・寺井


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