【「超こち亀 道楽BOX」レビュー】


定価19800円のコレクターズアイテム「超こち亀 道楽BOX」(2006年9月15日(金)発売)。
我が家にもやって来たので、簡単ですが写真入りでレビューをしてみたいと思います。
画像が多くて重いですがご了承を…。
※たくさんのアクセスありがとうございます。ご意見・ご感想などありましたらこちらからどうぞ。
※文中に「比較用」と表記している物は、サイズを示すために置いた管理人の私物です。
 「道楽BOX」の内容には含まれませんので御注意ください。
 まずは、輸送用の外箱。デカいです(約40cm四方)。ちなみに、上に置いた両さんのキューブリック(フィギュア)が約6cm。
 書店から自宅まで10分ほど これを抱えて歩いたんですが、「私は こち亀マニアです」と往来に宣伝してるようで 少し恥ずかしかったです(苦笑)。
※両さんのキューブリック(フィギュア)は、サイズ比較用です。以下同じ。
 ダンボールの緩衝材に包まれて出て来たのが、この箱(ボール紙製・約30cm四方)。やっぱりデカいです。
 フタの形を派出所の屋根になぞらえてあるのは、イメージに合っていて良いですね。
 あしらわれているキャラクター(小物除く)のイラストは、全てコミックスなどで既出の物です。
 BOXの後ろ側と、全アイテムの解説ペーパー(BOXの上に乗せた状態で入っていました)。
 広告などでは「全9アイテム」とされていましたが、ペーパーでは この「派出所BOX」自体を含めた全10アイテムの解釈になっています。
 フタを開けると こんな感じ。
 各アイテムがダンボールで別々に梱包されています(特別編集本「超こち亀」を除く)。
 フタの大きさは、ちょうどLPレコードと同じ。…と言ってピンと来る方が、どれだけいるか自信ないですが…(^^;)。
※写真のレコードは、サイズ比較用です。
 2番目のアイテム(順番は解説ペーパーに準じます)・「ニューナンブ型テレビリモコン」
 リモコン機能を内蔵した、両さんの愛銃・ニューナンブの玩具です。
 プラ製のため非常に軽いですが、つや消しのブラックで、見た目の安っぽさはあまり無いですね。ハンマーは本体と一体成型のダミー、シリンダーは回転させられますが引き出したりはできません。
 グリップの上に付いている数字等のボタンは、テレビを直接操作する他、テレビのメーカーごとに設定を変えるため使用します。

 反対側。グリップ部分のフタを開け、単4電池2本を入れる仕様になっています。
 グリップ上のセレクトスイッチ(チャンネルUP/DOWN・電源)を切り替えた状態でトリガーを引くと、銃声の電子音(ON/OFF可)と共に、銃口部分から信号を発射。
 私の使っている古いテレビ(三菱 MDT151X)では残念ながら反応しませんでした。単に音の出る拳銃オモチャとして使うしかないかな…?

 3つめのアイテム「両さん30周年記念像」。高さは約20cm。
 胸像本体は銅色塗装。650gと重いですが、金属製ではないようです(ポリストーン?)。
 台座部分は成型色むき出しのプラスチックで、内部は空洞。残念ですが、高級感には欠けますね…。
※麗子さん(と両さん)のキューブリックは、サイズ比較用です。
 “男の顔”。
 もう少し両さんらしい表情(ガハハ笑いとか)でも良かったかな?という気はしますが、これはこれで格好良いですし造型のレベルも高いですね。
 しかし、やはり高級感が乏しいのは(アイテムのコンセプト的にも)残念。塗装でもう少し金属感を出せたようにも思うんですが…。
 後ろ側はこんな感じ。
 背中部分が大きくえぐれているのは、胸像の表現法としては一般的なんでしょうか?(無知ですいません^^;)
 重量があるためか、全アイテムの中でも一番厳重に梱包されていました。
 4つめは「カタ屋のかた」。原作の92-9「亀有昔日…の巻」などで登場した「カタ屋」のイメージアイテムです (写真は表裏を写したもので、BOXに入っているのは1個のみ)。粘土を使って実際に両さんの顔を作ってみたくなりますね(笑)。
 ムク成型のため、この大きさ(6×8×厚さ2cm)にしては約130gと重めですが、やはり金属製ではないようです(ポリストーン?)。ベージュ色は成型色ではなく、塗装された物。
 5つめのアイテム「金メッキ高級ベーゴマ」(右側に置いてあるのは、比較用の 普通のベーゴマです)。
 3個入り・ひも付き。美しい金メッキに加え、手に持った時に かなり重量感がある(金属製?)のも、なかなか良い感じです。
 裏側。普通のベーゴマ(比較用)と並べてみました。溝も非常に綺麗な成型ですね。
 メッキも やはり美しく、デジカメを構えた私の手が おもいきり映ってます(苦笑)。
 説明書では、94-9「ベーゴマ名人両津!!の巻」から絵を抜粋してベーゴマの回し方を解説しています。
 6つめのアイテムは「両津堂謹製30周年記念腕時計」
 当初の発表では107-1「G-SHOCKパニック!!の巻」に登場した「G-SHOOK」(両さんが作ったG-SHOCKの偽物)と告知されていたんですが、残念ながら 普通の腕時計になってしまいました。権利関係が難しかったんでしょうか?
※写真でガラス面が汚れているように見えるのは、保護フィルムの内側に入った気泡です。
 バンドには「時間に縛られるな!」「時計を見るな!」など、両さんのセリフ(ですよね?)が並び、自らのアイデンティティを否定しています(笑)。
 しかし、(G-SHOCKに似せる事ができなかったとはいえ)全体的にプラスチックの安っぽさが出過ぎなのは残念ですね。
 裏側には、両さんの顔をあしらった30周年記念ロゴが刻まれています (写真の赤い線は保護フィルムの物です)。

 7つめのアイテム「週刊少年ジャンプ1976年42号を復刻した豆本」 (写真左)。こち亀連載開始号です。
 縦横の大きさは、実際のWJ(写真右・一部ロゴが黒くなっているのはラクガキです^^;)の約3分の1。ちなみに、WJ自体の大きさ(B5サイズ)は当時から現在まで変わっていません。
※写真右のWJは、サイズ比較用です。

 紙質は当時より高級で薄い物になっていますが、さすがに3分の1の厚みにはできないため、背表紙のロゴが横長に引き伸ばされています。
 表紙から中身まで、広告も含めて全て当時のまま再現(会社などの住所部分のみ修整)。プレゼントの当選発表や読者ページなど、 一般の方の名前もそのままです。
 こち亀本編中の「神田署」(現在のコミックスでは「度恋署」に修整)も、当時のままでした。
※写真左のWJは、サイズ比較用です。
 両さんのアクションドールに持たせると、けっこう良い雰囲気に(両さんドールは6分の1サイズなので、実際は かなりオーバースケールですが^^;)。
※写真のアクションドールは、BOX内容には含まれません。
 8つめのアイテム「秋本治先生描きおろしメンコ」
 描きおろしというのは購入前まで知らなかったので、ファンとしては嬉しい不意打ちでした。
 一番ポピュラーなレギュラーサイズのメンコ (写真右・比較用)よりも少し大きめです。
 角も丸く加工されており、メンコとしては品の良い感じですね(というか、厚紙版トレカ?)。
 裏側はキャラクター解説(両さんの2枚目は65-5など「お祭りエピソード」の紹介、特殊刑事のメンコは「お祭り刑事までの全特殊刑事紹介」)となっています。
※右側の小さいメンコは比較用です。
 アイテム9つめの「両津家超家系図」(右)と、10番めの「連載30周年記念出版『超こち亀』」(左)。
 「超こち亀」は、WJ本誌と同サイズです。
 紐で縛ってある家系図を開くと、こんな感じ。両津家のタイガー戦車家紋(112-5で両さんが決めた物)と、親戚 の擬宝珠家や中川家・先祖や子孫に至るまでの血縁が書かれています(RYO月光小僧も先祖扱い)。
 中川君の大おじさんなど、これまで不明だった名前もいくつか判明。そのうちデータベースのキャラクターガイドに追加しないと…(苦笑)。
 「超こち亀」は、今回のメインアイテム。2100円(税込)で、単品販売(Amazon)もされています。
 付録のCD-ROM(※)と一緒にシュリンクパックされ、その上に「祝」のステッカーが貼られていました(単品販売バージョン(初版)も、裏にバーコードのシールが貼られている以外は同じ仕様)。
(※こちらも良くできてます。画像入り・検索機能付きの「超こち亀データベース」は、当サイトとしては複雑な気も^^;)
 カラーページには、描きおろしの記念漫画 (写真)をはじめ、 こち亀の歴史や情報紹介・亀有とその周辺の風景写真など盛り沢山。
 1977年末公開の実写版映画(せんだみつお主演)や1985年のイベント用スペシャルアニメもカラーで紹介されています。
 モノクロページの記事も、なかなかに充実の内容。バイク好きの友人が『P299のカタナ解説が間違ってる(「左」→「右」)』と言ってたんですが、私にはわからず(^^;
 超絶企画(笑)・「連載30周年 特別寄稿展・こち亀キャラ in アナザーワールド」。
 83タイトル87人(企画漫画も含めると90人超。顔ぶれはこちらで)の漫画家さんが「こち亀」「両さん」を自己流に描いたり、自キャラと共演させたりしています。
 「カメダス」等で何回か登場していた荒木版両さん、ついにジャイロ・ツェペリへ発砲ッ!(笑)
 各作家さんが、実に“らしい”絵や漫画を披露していて、眺めているだけで ほんとに楽しいです。
 ついに「逮捕しちゃうぞ」との警察漫画コラボを実現させた藤島康介先生や「ワイルド7」に両さんのみならず纏まで登場させた(!)望月三起也先生、 期待通りの切り口を見せる大暮維人先生(笑)など、WJ系以外の作家さんも充実の原稿。

【総括】
 正直、BOXの19800円という価格は割高かなと思います(あくまで個人的に)。
 ですが、30周年のお祭り気分を味わうコレクターズアイテム(ぶっちゃけて言えば“持っていること自体を楽しむ”ための物?)なので、ファンならば 面白みはあるかも?といったところ。

 唯一、特別編集本「超こち亀」は素晴らしく面白かったです。
 ザッと見ただけでも、単品販売価格 2100円の価値は確実にあると思える内容。
 このスペースだけでは書ききれないほど面白い絵が見られますよ。“エドワード・エルリックに金を練成させようとする両さん”とか“両さんに完敗して大泣きする夜神月(と驚くL)”とか“バッファローマンにスリーパーホールドをかける大原部長”とか…ああ ほんとに書ききれない(^^;)。
 漫画ファンならば、さほど こち亀に興味のない方でもオススメ。しばらく話のネタに困りませんよ(笑)。

   


「超こち亀」内容紹介
こち亀&他作品のコラボレーション漫画
 ゴルゴ13さいとう・たかを):「走者の休日」13ページ
 ルパン三世モンキー・パンチ):「ルパン三世VS両津勘吉」13ページ
 キン肉マンゆでたまご):「正義超人亀有大集結!!の巻」14ページ
 ドラゴンボール鳥山明):「こちらナメック星ドラゴン公園前派出所」9ページ
 「ピューと吹く!ジャガー」+「真説ボボボーボ・ボーボボ」+「太臓もて王サーガ」+「メゾン・ド・ペンギン」(うすた京介・澤井啓夫・大亜門・大石浩二):「両津VS首領パッチ!! 〜J
(ジャンプ)ギャグオールスターズ葛飾大騒動(だいパニック)!!〜」9ページ
祝!連載30周年特別寄稿展 「こち亀」キャラ in アナザーワールド
相原コージ(「コージ苑」)
天野明(「家庭教師ヒットマン REBORN!」リボーン・ツナ・ランボ)
天野こずえ(「ARIA」水無灯里)
天野洋一(「OVER TIME」鷹見与作・琴吹太朗)
荒川弘(「鋼の錬金術師」エド・アル)
荒木飛呂彦(「STEEL BALL RUN」ジャイロ・ツェペリ)
あろひろし(「ボクの社長サマ」羽衣天女・小森タケル)
池沢さとし(「サーキットの狼」風吹裕矢)
一条ゆかり(「有閑倶楽部」時宗・清四郎・美童・魅録・悠理・可憐・野梨子)
一本木蛮(「戦え奥さん!! 不妊症ブギ」)
いとうみきお(「謎の村雨くん」村雨クナイ 他)
稲垣理一郎村田雄介(「アイシールド21」セナ・モン太・ヒル魔・栗田)
井上雄彦(「SLAM DUNK」桜木花道 他)
岩代俊明(「みえるひと」明神・姫乃)
臼井儀人(「クレヨンしんちゃん」しんのすけ)
うすた京介(「ピューと吹く!ジャガー」ジョン太夫・ジャガー・ピヨ彦)
うすね正俊(「砂ぼうず」)
梅澤春人(「BOY」「カウンタック」晴矢・舜・若菜)
江口寿史(「キャラ者」)
大石浩二(「メゾン・ド・ペンギン」ツキミちゃん)
大暮維人(「天上天下」棗真夜・棗亜夜)
大場つぐみ+小畑健(「DEATH NOTE」夜神月・L・リューク)
岡野剛(「地獄先生ぬ〜べ〜」ぬ〜べ〜・ゆきめ)
尾田栄一郎(「ONE PIECE」ルフィ&麦わら海賊団)
かずはじめ(「明稜帝 梧桐勢十郎」勢十郎 他)
桂正和(「ウイングマン」ウイングマン・ウイングガールズ・キータクラー)
叶恭弘(「エム×ゼロ」九澄・柊・校長)
神尾葉子(「花より男子」F4)
河下水希(「いちご100%」東城・西野・さつき・唯)
岸本斉史(「NARUTO」ナルト・綱手)
久保帯人(「BLEACH」一護)
くらもちふさこ(「天然コケッコー」)
寿らいむ(「王様ゲーム」)
許斐剛(「テニスの王子様」真田)
小林よしのり(「おぼっちゃまくん」御坊茶魔 他)
コンタロウ(「1・2のアッホ!!」カントク・定岡・波目)
里中満智子(「天上の虹」)
澤井啓夫(「真説ボボボーボ・ボーボボ」ボーボボ・首領パッチ)
三条陸+稲田浩司(「冒険王ビィト」ビィト)
島袋光年(「世紀末リーダー伝たけし!」たけし 他)
杉田尚(「斬」村山斬)
鈴木信也(「Mr.FULLSWING」猿野天国)
曽山一寿(「絶体絶命でんぢゃらすじーさん」じーさん 他)
空知英秋(「銀魂」銀時・新八・神楽・空知英秋)
大亜門(「太臓もて王サーガ」太臓・悠・あいす・宏海)
高橋和希(「遊☆戯☆王」)
高橋陽一(「キャプテン翼」大空翼)
高橋よしひろ(「銀牙 -流れ星銀-」銀 他)
武井宏之(「スマッシュボマー」)
ちばてつや(「のたり松太郎」松太郎)
つの丸(「みどりのマキバオー」マキバオー)
冬目景(「イエスタデイをうたって」)
冨樫義博(「HUNTER×HUNTER」)
徳弘正也(「ジャングルの王者ターちゃん」エテ吉)
とみさわ千夏(「P女子寮のネコである」)
西義之(「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」ムヒョ・ロージー)
萩原一至(「BASTARD!! -暗黒の破壊神-」)
原哲夫(「蒼天の拳」霞拳志郎)
樋口大輔(「ホイッスル!」風祭将 他)
平松伸二(「ドーベルマン刑事」「ブラックエンジェルズ」加納・雪藤)
藤井みほな(「GALS!」寿蘭・大和)
藤崎竜(「封神演義」太公望)
藤島康介(「逮捕しちゃうぞ」葵双葉)
北条司(「Angel Heart」冴羽燎・香瑩)
星野桂(「D.Gray-man」)
星野之宣(「ブルーシティー」「宗像教授異考録」)
増田こうすけ(「ギャグマンガ日和」聖徳太子)
松井優征(「魔人探偵 脳噛ネウロ」ネウロ・弥子)
水島新司(「ドカベン」岩鬼正美)
水野英子(「ハニーハニーのすてきな冒険」ハニー)
宮下あきら(「魁!! 男塾」剣獅子丸・江田島平八 他)
望月三起也(「ワイルド7」飛葉大陸&ワイルド7)
本宮ひろ志(「男一匹ガキ大将」戸川万吉)
森川ジョージ(「はじめの一歩」幕之内一歩)
森田まさのり(「べしゃり暮らし」上妻圭右)
森本梢子(「ごくせん」ヤンクミ)
矢口高雄(「釣りキチ三平」三平)
矢代まさこ(ようこシリーズ「おはぎの嫁入り」)
やなせたかし(「アンパンマン」アンパンマン・ばいきんまん・ドキンちゃん)
矢吹健太朗+長谷見沙貴(「To LOVEる -とらぶる-」ララ・リト)
山本貴嗣(「紅壁虎」紅壁虎)
吉田戦車(「伝染るんです」かわうそくん 他)
和月信宏(「るろうに剣心」剣心・志々雄)
※記述は50音順。カッコ内は、超こち亀でモチーフにされた作品タイトルと登場キャラクター。
 (管理人が良く知らない作品も多いので、誤りなどありましたら
御指摘ください)
「こち亀」30周年特別記念対談
 永六輔(ラジオパーソナリティー)
 大沢在昌(作家)
 ラサール石井(タレント)
「こち亀」30周年記念座談会
 池沢さとし平松伸二江口寿史

CD-ROM「デジ亀」
 30年分のデータをおさめた「超こち亀データベース」や、スクリーンセーバー・壁紙・ゲーム等を収録。
他企画
 秋本治描きおろし漫画「超こち亀特別編」
 カラー描きおろし綴じ込みポスター「両津勘吉1976×2006」
 「こち亀」のある風景(撮影/大西みつぐ)
 1976〜2006 両津勘吉と日本の30年
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 石塚2祐子のアシスタント体験レポート漫画「秋本流でいこう」4ページ

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