極私的「こち亀」回想録


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※自分が「こちら葛飾区亀有公園前派出所」と どう接してきたか、の極私的回想録です。連載終了の報を受け、書かずにいられなくなっての公開ですが、おもしろい内容やオチは何もないので読んでいただく必要は特にありません(笑)。

1971年生まれの私、たまたま手に取った少年ジャンプ1977年36号で「カッパの両さんの巻」を読んだのが“初こち亀”でした。ソフトな“まんが”しか知らなかった6歳児に、劇画調の絵で描かれるスラップスティック展開は強烈なインパクトで、「ほら プールと水中メガネなど一式!」と言う中川君の顔を、なぜかすごく怖いと感じたのを憶えています(笑)。

その後は長年(多くの方と同じように)“こち亀=積極的に読みはしないけどなんとなく知っている漫画”でしたが、1996年、コンビニで増刊「こち亀MAX ホビー編」を ふと立ち読み。おもちゃマニア・コレクターでもある私は“G.I.ジョーの歴史”が解説されている漫画に驚き「これは資料になるな」と購入。その後、それを暇な時にダラダラと読んでは「こち亀っておもしろいな…」になっていき、数か月後に出た「こち亀MAX 選手権編」は普通に楽しむため買いました。こち亀の魅力は まず手軽に読み気軽に楽しめる敷居の低さ・再読性の高さかなと今でも思います。

今思えば、連載20周年(TVアニメが始まったのもこの年)で いろんな角度から行われていた“こち亀推し”ムーブメントにまんまとハマっていましたね(笑)。年末にシリアルナンバー付きで発売された100巻が、私の初購入ジャンプコミックスとなりました。

1997年の年明けからは こち亀のため少年ジャンプを毎週買うようになり、ますますハマっていきました。夏に浅草で行われた「こち亀 大展覧会」は、自分は行けなかったものの東京の友人にグッズを代理購入してきてもらったり。
 
それでもコミックス100冊以上を無理なく集めるのはさすがに大変で、1年近くかかった記憶があります(笑)。

同じ頃、インターネットで秋本麗子ファンサイト(現在は残念ながら休止)に出会いました。今ほど多様化していない当時のネットでは特定キャラのファンサイト自体が貴重で、いろんな層の方が集まって大いに盛り上がっていました(絵を投稿されていた中には、現在プロの漫画家やアニメーターとして活躍されている方も多数)。
私はといえば、嬉しがって掲示板に こち亀語りの長文を書きこみまくっていました(今思えば空気が読めていなかったこと多々で恥ずかしいですが…)。ネタで“教授”なんてアダ名されていたこともあった気がします(苦笑)。そこで毎週のジャンプ発売日に「今週のこち亀」として綴っていたテキストが、後にデータベースの原型にもなりました。

1999年、「舞台版こち亀」の大阪公演を観劇。あまりの面白さに震えるほど感動し、2日後の滋賀公演(千秋楽)も急遽チケットを確保して観に行きました。帰途の電車ホームでラサール石井さんをはじめとするキャストの皆さんにたまたまお会いし、お話をさせてもらったりサインをいただいたりしたのは最高の思い出の一つです(当時カメラを持っておらず写真が残せなかったのはちょっと残念ですが…)。

お別れの際、皆さんが一斉に笑顔で「ありがとうございました〜!」と頭を下げたり手を振ったりしてくださった時は本当に涙が出そうでした。

2001年、21世紀最初の年=自分の30歳の年に「個人サイトを作ってみよう」と、誕生日の5月21日に開設(「開設◯周年」が後々までわかりやすくなるかなという考えもあり)。この こち亀データベースも、元は日記や拙い自作絵を載せる個人サイトの単なる1コンテンツでした。その後7月(早い・笑)に都合でサイトを閉鎖せざるを得なくなったのですが、こち亀関連だけは「備忘録として使ってるし、少しはニーズがあるかも知れないし」と一応残しておくことに。アクセス数は多い日で一日数十程度でしたが、ジャンプ発売日にゆるゆると更新していくのが毎週の習慣になっていきました。

舞台版は、2001,2003,2006年公演も観に行きました。2006年は東京公演のみだったのでちょっと大変でしたが(苦笑)、がんばって行く価値はある!と確信しての上京、そしてその期待に存分に応えてくれる名舞台でした。

千秋楽カーテンコールでは原作者の秋本治先生も客席から舞台に上がられ、DVDの映像では私の後頭部とワンショットにおさまっているのが嬉しいです(笑)。

サイト開設後は私生活でも色々ありましたが、こち亀を読みサイトを更新することはほぼ欠かさず続けていました。ごはんを食べて風呂に入って…のように、日常の一部として組みこまれていた感があります。(都合で数日〜数週ほど更新が遅れたこともあり、「この程度の作業すらそうなのに、40年の毎号連載を一度も遅らせていない秋本先生はどれだけ…」と改めて思いました・笑)
昨年病院で「ガンかも」と診断され切除手術を受けたりと(結局は良性でほっとしました)精神的にかなり参っている時期もあったんですが、こち亀はそんな中でも“日常の象徴”として安心感をくれていたように思います。

気がつけば こち亀にハマって20年、サイト開設から15年が経っていました。今は一日数百のアクセスに加え温かい応援のメール、メッセージ、Twitterリプライ、さらに今年の40周年&連載終了発表ではいくつかのマスコミさんから取材のお申しこみをいただいたりと、だらだら作品を追い続けてきただけの私にありがたいなと恐縮すると同時に、改めて こち亀が国民的な漫画であることを実感しています。

先日 某新聞さんの記事でも言わせていただきましたが、連載終了の決まった今は「長年あたりまえのように一緒にいた友達が遠くへ引っ越すような気分」です。寂しさは言い尽くせないほど大きいですが、秋本先生(≒両さん?)自身が望まれた形で笑って綺麗に別れられることは喜ぶべきなのかなと思います。…「またちょくちょく暴れに帰ってきてもいいよ? 4年後は日暮にも会いたいしね?」(笑)。

改めて、秋本治先生、アトリエびーだまと週刊少年ジャンプ編集部はじめスタッフ・関係者の皆様、そして皆さんが送り出してくれた両さんたちキャラクターみんなと“こち亀ワールド”に、深く心からのお礼を言わせていただきます。
長年楽しませていただき、本当にありがとうございました。

秋本先生の今後の執筆活動にも大いに期待し、応援を続けさせていただきます。

2016年9月12日
まさひこ

KAI-YOU.net様にて、当サイトの紹介と私のインタビュー記事をご掲載いただきました。

《当サイトの今後について》
今後の「こち亀データベース」は、基本的にコミックス1〜200巻分のデータアーカイブとして残す形を予定しています。
JC未収録話(「両さんのサマートラベル」「真夜中のランデブーの巻」「日暮2号!?登場の巻」「帰ってきたあの男の巻」他)やジャンプリミックス、文庫版、増刊データの未登録分などを今後追加していく可能性もありますが現時点では未定です。
こち亀関連本やイベントの話題など これまでエピソードガイドページに追記していた内容は、今後
Twitterへ移行することになるかと思います。
ご要望やご質問のある方は、今後も
Twitterメッセージフォームメールからお気軽にお寄せください。

本当は68巻の途中までで止まっている「キャラクターガイド」の更新も進めたいところなのですが、更新用の旧PC(PowerMacG4+OS9.2、Adobe PageMill使用)がスペック不足で大がかりな更新が難しい状態です…申し訳ありません。現在のPC環境(MacOS10.6)でPageMillと近い更新作業のできるHP作成ソフトがありましたら是非ご紹介ください。
またレンタルサーバの維持費もかかっているので、よろしければサイトトップ下部や
こちらのamazonウインドウもご活用いただけると大変ありがたいです^^;


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